お悔やみ申し上げます [学生生活(社交)]
お隣に住んでいたSir Richardが亡くなられたらしい。
1ヶ月半前にCollege Dinnerでお会いした時はお元気だった。「医療人類学の試験に、あなたの疫学理論を批判せよという問題が出たんですよ!」 と言ったら、「おお、受けて立とうじゃないか、人類学には負けんぞ」と笑っていた。しかし93歳という年齢を考えるといつこういうことになってもおかしくなかった。
彼はタバコと肺癌の関係を世界で最初に証明した人である。それまでヘビー・スモーカーだったのだが、その論文を発表したときからタバコをやめ、その後60年近く一本も吸わなかったそうだ。
また、少量のアルコールが心臓病を予防することも世界で初めて発見した。その後、毎日ワインかウイスキーを2,3杯飲むようになったそうだ。僕も一度彼の家でご相伴にあずかったことがある。
亡くなる1年前まで筆頭著者でBritish Medical Journalに原著論文を発表し、亡くなる直前まで家で一人で生活し、自分の研究室に通勤し、コレッジの活動にも関わっていた。そして、彼自身が発見した医学知識によって、イギリス人としては信じられないほどの長寿を達成した。真の意味で自立した、そして尊厳ある生き方をされたと思う。
彼はこの大学とこのコレッジを心の底から愛していた。そして最後の最後までそれらに貢献し続けた。本当に立派な人だったと思う。
そうですか、亡くなられましたか。ロンメル将軍の話はおもしろかったですね。そういう方とご近所つきあいができるのも、オックスフォード大ならではですね。ドール氏をはじめ、しょちょうさんの人を尊敬する心、見習いたいですね。
by 三平太 (2005-08-02 10:18)
そういえば、三平太さんもSir Richardとちょこっと話をしましたよね、家の庭で。93歳で亡くなる直前まで現役を続けたというのは凄いことです。とりあえず僕も彼を目指して、一日数杯のワインを飲むところから始めました。
by しょちょう (2005-08-02 17:35)
残念なニュースですが、まさに大往生ということになるのでしょう。
すばらしい人生をお送りになった方だと思います。私はお会いできませんでしたが、実際にお会いになったしょちょうさんの文章からだけでも、そのスゴサをうかがい知れました。お会いして話をする機会を得られたのは、とても幸運なことだったかもしれませんね。合掌。
by (2005-08-03 05:11)
みちあきさん
そうですね、大往生だと思います。きっと思い残すことはなかったでしょう。合掌。
by しょちょう (2005-08-03 06:02)